エンディングデザイン研究所

研究/論文

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学術論文アーカイブ

1.「『歌の中の女性』像」

単著平成5年8月『女性教養』490号 財)日本女子社会教育会
研究レポート(p2~p5)br;1970-80年代の流行歌の歌詞と90年代以降のニューミュージックやロックの歌詞の比較分析を行い、そこに描かれた男女像の変遷を分析。その結果1980年を境に、それ以前には見られなかった「自我をもった女性」が登場し、その一方で、女性に好かれようと女性の言葉に一喜一憂する男性像も確認され、男女の逆転現象が捉えられた。


2.「中国の女性文字『女書』の紹介」

単著平成6年6月『日本女性学会年報』第3号 日本女性学会
研究ノート(p168~p172)
「女書」とは中国の湖南省に伝わる、女性の中でやりとりされ、伝承されてきた、男性には判読できない女性文字である。かつての日本における仮名文字、韓国におけるハングル文字がそうであったように、漢字を学ぶことが許されなかった女性たちの伝達手段として使用されてきた女手である。筆者は、刊行された「女書」の手紙や詩歌などを読み解いて、中国の民俗学者の見解などとともに日本に紹介した。NHK「クローズアップ現代」で放映、コメンテーターをつとめた。


3.「家族移動と墓の継承-故郷志向性との関連で-」

単著平成9年2月『東洋大学大学院紀要』第33集 東洋大学
(p91~p101)
高齢・親子同居地域である新潟県西蒲原郡巻町角田浜・妙光寺の大正10年「檀家名簿」に記載されている家族が平成7年までの74年間に、家と墓をどう継承したか、次代継承状況を含めて調査した。元教員、檀家総代らからの聞き取り調査と、調査票による意識調査を実施して、家族と墓の継承状況を追跡した。本論文はそのうち故郷を移動した家族について、移動理由や家と墓の継承、そこに現れた故郷志向性について実証的に考察した。


4.「家族の不連続化と墓の継承-新潟県西蒲原郡M寺の檀家調査を中心に-」(査読あり)

単著平成9年3月『比較家族史研究』第11号 比較家族史学会
(p3~p18)
上記の新潟県巻町角田浜・妙光寺檀家の調査研究では、江戸時代の宗旨人別帳や明治初期の戸籍簿、寺に残る過去帳などで家の継承をたどり、意識調査や聞き取り調査を行った。本論文では主に定住家族に視点をあてて論述した。意識調査において、平成7年時の子世代では、家や墓は「絶えても仕方がない」が4割以上で、実際に次代に継承困難な状況にある人は、無回答を除けば、みな「絶えても仕方がない」と回答した。直系制家族でも継承者が確保できない現実が到来したとき、継承制から離脱する意識が確認された。


5.「少子・高齢社会における墓・仏壇の継承-『女子だけ』『妻方同居』を対象にした分析-」

単著平成11年3月『総合社会福祉研究年報』第4号 淑徳大学総合社会福祉研究所 総合福祉研究室
(p62~p75)
少子・高齢社会では、夫婦ともに介護や仏壇・墓の継承を期待された者どうしの結婚が一般的になり、一組の夫婦が双方4人の親の介護や看取りをかかえるだけでなく、墓や仏壇による双方の祭祀継承を課せられるケースが増えてくる。生前においては、夫の姓を選択した夫婦が、表札二つを掲げて妻の親と同居するケースが増えるなど、父子継承ラインの弱体化や親子関係の双方化傾向が認められているが、死後の墓はどうなるのかを意識調査や面接調査を実施して実証的に分析した。


6.「死後の墓にみる家の宗教と世代」

単著平成11年3月『白山社会学研究』7号 白山社会学会
(p7~p10)
生物学的、歴史的、社会的世代など複数ある世代概念のうち、親・子・孫といった親族関係を示す概念、つまり親族世代を対象とし、親世代から子世代へと世代的に継承されてきた墓の世代的継承を考察した。


7.「高齢・別居地域の家族と墓の変容-鹿児島大浦町調査を中心に-」

単著平成11年3月『淑徳大学大学院紀要』第6号 淑徳大学大学院
(p199~p214)
高齢・親子別居地域である鹿児島県川辺郡大浦町について(先の新潟調査と対比)、戦後の産業化による人口移動によって促進された急激な世帯規模の縮小と夫婦家族制理念の浸透によって墓がどのように変化したかを調査分析した(「高齢者の保健福祉に関する総合的調査研究」の一環)。その結果、大浦町では高度経済成長期の若年層の人口流出による人出不足から、墓が山の上の土葬墓から集会所の近くの火葬墓(共同納骨堂)へと変化した。残された高齢者でも容易に墓の管理や祭祀ができるようにという意図からであったことに論及した。


8.「産業化による人口移動と墓祭祀の変容-鹿児島県大浦町調査より-」 (査読あり)

単著平成13年6月『宗教と社会』第7号 「宗教と社会」学会
(p47~p70)
上記の調査地をさらに継続調査し、大浦町4地区の共同納骨堂の実態調査(高度経済成長期から現代までの墓の継承状況をみる)を行い、人口移動との関連で墓祭祀の変容を分析した。その結果、共同納骨堂では80年代後半から転出者など墓の掃除を担えない人に課せられた掃除免除金の滞納者が出始め、90年代に入って使用権を返還する人が出るなどの変化が捉えられた。転出者の地元代理人も高齢で、傷みはじめた共同納骨堂の、構造物としての永続性への不安と、地区の人々の高齢化や死亡も、祭祀の永続性への不安感を起こさせる要因となっていることを明らかにした。


9.「家族変動と先祖祭祀の変容-墓祭祀を中心に分析」

単著平成13年9月淑徳大学大学院社会学研究科
博士論文。
夫婦制家族の本質的な特徴―夫婦は一代限りで、夫方妻方の双方の親子関係が重視される―と、単系で永続的に継承されてきた墓の家的システムが整合せずに顕在化した問題から、墓祭祀の脱家過程を社会学的に捉え、家族の変化にともなった先祖祭祀の変容を浮き彫りにし、それを論証することで、研究史的な課題の解明に取り組んだ。
第Ⅰ章・序章、第Ⅱ章・直系家族制地域の家族と墓の変化、第Ⅲ章・人口流出・親子別居地域の墓祭祀の変容、第Ⅳ章「家族の変化と墓祭祀の双方化」第Ⅴ章・家族の個人化と脱家現象、第Ⅵ章・結論


10.「一九九〇年代の墓の変容とその行方」

単著平成15年3月『宗教研究』第76巻335 日本宗教学会
(p67~p68)
第61回学術大会紀要特集。父系男子によって継承され、系譜的連続性を重視した「家」から、系譜観念の薄い、夫方妻方の双方的な意識を持った死者祭祀に移行した姿を実証的な調査結果を用いて論証。特に「先祖」の概念の変遷などの論及が注目された。


11.「配偶者喪失と核家族の死者祭祀-遺骨との対話が『生きがい』」

単著平成16年3月『生きがい研究』第10号(財)長寿社会開発センター
研究論文(p65~p84)
近年、配偶者が死亡しても遺骨を墓に埋蔵せず、故人となった配偶者がまるで生きているかのようのに遺骨と対話し、それが「生きがい」にもなっている高齢者が少数ではあるが増加している。なぜいま「遺骨」が大事にされ、「自宅」に安置する人が増えているのか。そしてそういった死者祭祀の形態が高齢者の「生きがい」につながっているのか。筆者はそれを、「家」を基盤にした伝統的な葬送儀礼が現代人から意味を失って形骸化し、核家族に親和的な死者祭祀が模索されて出現した代替形態の一つではないかと想定し、事例分析を踏まえて論及した。


12.「墓における脱『家』現象―ジェンダーの視点から―」

単著平成18年3月総合女性史研究23
(p40-42)
現代社会では、残存する家意識であるとのころの永続規範に支えられた墓の継承制が一種の文化遅滞を起こし、代替システムが登場した。父系単系による継承制といった家的システムと整合せずに顕在化した問題(それは女性問題を多く含む)を中心に、家族の変化や女性の生き方の多様化を踏まえ、墓における脱「家」現象を分析した。


13.「『家庭内』死者祭祀の多様化―仏壇(位牌)祭祀から遺骨祭祀へ-」

単著平成19年3月『宗教研究』第80巻351、日本宗教学会
(p443-445)(1257-1259)
90年代に登場した遺骨を家に安置する祭祀形態は「手元供養」と命名されている。筆者が実施した手元供養商品購入者の意識調査を中心に、核家族に親和的な祭祀形態であることを分析し、R.スミスのいうメモリアリズムを捉えた。


14.プロジェクト研究報告

『日韓の健康と死生観に関する研究-韓国における葬墓文化の変化を中心に』

単著平成19年3月『ライフデザイン学研究』第2号 東洋大学ライフデザイン学部
(p169-176)
産業化によって起こった都市化は、ソウル首都圏の墓地不足を招き、その政策として「火葬化」がすすめられた。火葬化による韓国の葬墓文化の変化を分析した。


15.ポスト近代社会の墓における「共同性・匿名性」の一考察―スウェーデンと日本の事例から(査読あり)

単著平成21年3月『ライフデザイン学研究』第4号 東洋大学ライフデザイン学部
(p66~p87)
ポスト近代社会を射程として、そのような状況下で新たに登場した墓、すなわちスウェーデンの「ミンネスルンド」と日本の「桜葬墓地」を比較することによって、近代化を成し遂げた社会における「生者と死者の接点としての墓」の共同性・匿名性について考察。
これまでスウェーデンのミンネスルンドの研究は、社会福祉からのアプローチで高齢者ケアの研究者によって積み上げられてきた。よってその特徴である共同性や匿名性は社会福祉国家を形成したスウェーデン特有の精神に通底するものとして取り上げられることが多かった。なかでもミンネスルンドの「共同性」「匿名性」「開放性」を、スウェーデンの伝統意識の表出として見て、日本の伝統的な「家」意識における「閉鎖性」との相違点をあげる先行研究もある。筆者はそれらを踏まえた上で、もう一つの視点を提示した。
1990年代以降にその数を増やした日本の継承者を必要としない共同墓に、スウェーデンのミンネスルンドと類似した共同性・開放性があることに言及した。また一方で、スウェーデンの匿名性のゆらぎについても考察を加えている。


16.「被災住民のメンタル・クライシスと葬送文化の変容―新潟・山古志住民の事例から―」

単著平成21年3月『福祉社会開発研究』No2 2009年3月プロジェクト2
(p65-p70)
2004年10月23日に起こった新潟県中越地震に被災した旧山古志村(現長岡市山古志地区)住民を対象として、先祖の墓の倒壊と先祖伝来の土地を離れるといった状況下にあった被災住民のメンタルクライシスについて言及し、さらに仮設生活を通した葬送文化の変容について考察。分析資料は2回にわたる住民からの聞き取り調査と、山古志地区全世帯を対象としたアンケート調査(東洋大学実施)に盛り込んだ筆者の質問項目への住民回答、それに文献として『山古志村史-民俗史』を用いた。
大震災によって建物が倒壊・半倒壊したとき、住民が持ち出そうとしたものは、お金や通帳、最低限の生活用品は当然のことながら、位牌や仏具、時には先祖の遺骨も仮設住宅に運んだことが印象的である。先祖・墓・故郷は山古志住民をアイデンティファイしている様子がわかり、それの破壊によるメンタル・クライシスの実態を知ることができた。
倒壊した墓石の修復状況や、仮設生活の中での葬儀体験を通じて、山古志の人々の基底文化である伝統的な葬送儀礼が変化しつつある様子がうかがわれた。


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